10月18日は所沢ミューズ マーキーホールで小三治一門会でした。

●柳家小かじ 「道灌」
 道具屋じゃないんだね〜 今日も元気いっぱい!


●柳家一琴 「河豚鍋」
 ドライブのまくらが可笑しかった。嫁が余計なこと言うってw
 この噺は初めて。幇間のコミカルな感じ良かったな♪ みんな河豚鍋そ
 食べるのは命がけ。そうえいば、らくだが死んだのも河豚だったねぇ…
 一琴さんは他の演者があまり演らない噺を好んで演っているような?


−仲入り−


●柳家そのじ 
 声を張るわけでもなく、楚々とした感じでも人を惹きつける雰囲気がある
 そのじさん。着物も帯も素敵だけど、帯板なし?みたいなのがきになる。
 長崎ぶらぶら節/さのさ/さのさ(替り目バージョン)/かんかんのう(らくだ)
 ぎっちょんちょん(愛宕山)/唐笠(紙屑屋)/さいさい節(野ざらし)
 小三治師匠の唄も絶品ですとのこと。



●柳家小三治 「うどん屋」
 まくらの覚書。今年の夏は暑かった。秋がなくて冬になったと。
 最近クラス会に行ったときのこと。殆どが73〜74歳で悠々自適な年金生活者。
 羨ましくはなくて、むしろちょっと嫌だとw まだ働いているのは自分だけかと思っ
 たらもう一人、鉄道関係で月2日程度の人がいた。 高座で好きなこと喋って楽
 でいいねと言われる。「楽ですよ」と答えて、そんなはずないと思っても笑ってしまう。
 なんなんだろう、この人を惹きつけて笑わせる魅力は。

 修行は辛い。小かじの噺、今はあれでいい。「大きな声で元気よく」は小三治一門
 の教え。「道灌」は柳家で最初に習う噺。いつまでも「大きな声で元気よく」を続けら
 れない。やっていれば噺が体に入って芸になるんだ、と。袖で聴いているだろう小かじ
 さんに聞かせているようだった。 楽そうに見える商売は難しいのだと言っていた。

 屑屋、蕎麦屋の売り声がとてもいい声!うどん屋は風情がないって。
 うどん屋が上機嫌な酔っぱらいにさんざん相手させられた挙句、食べてはもらえない
 やりとりも、先がどうなるか読めない感じで引き込まれる。そうだ、小三治師匠の噺は
 知っている演目でも、この先どうなっちゃうんだろうって思うような感じがあるんだな。
 あつあつのうどんを食べている(演じている)姿を見ていたら、母さんみたいな気持ちに
 なってしまった。「うどん屋さんも風邪ひいてるの?」に幸せな気持ちで一杯になる。
 今思えば、この時から「イルカ・シマリス・小三治」が成立したんだな〜と思う。

20131018s