7月13日は調布市グリーンホールで小三治・三三親子会を観て来ました。
偶然と善意が重なり、チケットを取ってくださった小シマ☆さんの落語デビュー
に付き添いとなりました(*´∀`*) 

会場前のフライヤーを拡大した大看板。笑顔の小三治師匠に
後ろから三三さんがツッコミしてるみたいな構図が可笑しいw
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イベントを企画してるところが毛氈や座布団を用意しているのかなぁ…
この間の小三治師匠独演会と同じ赤紫の毛氈に薄黄の座布団

●柳家ろべえ 「芝居の喧嘩」
 久しぶりのろべえさん、ろべえの名前の由来から始まったまくらも
 落ち着いた雰囲気に思える。芝居の喧嘩にはお決まりなのか
 一朝師匠と同じく「冗談言っちゃイケねえ」オチや講談の「続きは
 また明日」オチなんかのまくらから噺へ入る。
 昔は町にひとつはあったと言う芝居小屋での喧騒の様子は
 賑やかで、それを愉しむ様子もまた良い感じ。
 啖呵にもう少し勢いが欲しい気がする。
 

●柳家三三 「妾馬」
 身分制度や殿様はボーっとしてるなんていうところから噺へ入る。
 妾馬に出てくる殿様は鷹揚という感じ。だからこそ八五郎とも楽しく
 酒を飲みあえるし、母とのお目通りも約束してくれたんですもんね。
 この噺に限らず、大家はなぜか皆から慕われてないような…
 色々と面倒を見てくれたり、店賃が溜まっていても大目にみてくれたり
 しているのに、尊敬されるとか恩義を感じている風な大家さんって
 出てこない。店子とは親子も同然なはずなのにねぇ…
 
 いたずら好きな豆腐屋の息子、鰤が嫌いな海苔屋のばーさん
 息継ぎ無しでしゃべる鶴の母、博打好きの八五郎、大家に三太夫・・・
 みんながそれぞれに面白い。これら沢山の登場人物を声の張り方や
 仕草で演じ分けるが上手でどのキャラも個性豊かで楽しませてくれる。
 三三さんの妾馬はそんな噺なんだけど、TVで談春さんの妾馬を聴いてる
 お客さんが泣いていて、「妾馬って泣ける噺だったのー?」と思った(゚▽゚*)
 まぁ、どこに重点をおくかで噺の印象が随分変わってしまうという事なんだ
 けど、同じ噺でも噺家さんによっていろんな解釈があり、それぞれに
 楽しませてもらえるのは落語の楽しみでもあるんですね♪
 泣かせるより一番難しいのは滑稽噺だとも言われているけれど
 今まで落語で泣いた事がないので、泣ける系も聴いてみたいなぁ…
 でも、それより夏は怪談かな!恐い噺聴けるかな〜 

 
−仲入り−


●花島世津子 マジック
 ベテランさんのようだけど、そんな雰囲気は全然出さずに「良かった、
 成功したわ♪」と小さくガッツポーズをしたりする可愛らしい感じ。
 これこそ、ベテランさんにしか出せない味なのかもw
 マジックを見ていて毎回思うけど、よーく見ててもタネはわかりませんw


●柳家小三治 「野ざらし」
 黄緑の毛氈に薄紫の座布団に変わる。
 まくらではサントリーで発売している「南アルプスの天然水」は九州では
 「阿蘇の天然水」に変わるんだという話。美味しいらしいですよ☆
 他にも「奥大山の天然水」もあるんだそう。知らなかったなぁ・・・
 
 小三治師匠が得意としている噺のひとつ「野ざらし」やっと聴けました!
 八っさんの「幽霊でも構わないからいい女に会いたい!!!」っていう
 気持ちの強さはかなりのもの。突き抜け方は群を抜いている気がしますw 
 湯屋番も相当なものだけど、あれの釣りバージョンとでもいいましょうか・・
 この八っさんは周囲の声は耳に入ってるけれど、俺の邪魔をする奴は
 許さねぇ的な強さもあって、どんどん可笑しさが際立っていく。
 たくさんたくさん笑わせてもらいました(*´∀`*)


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親子会という名前のついているものは初めてだったんですが
これって一門会?って感じでした。私はどちらかと言うと二人会
のようにお二人が2席ずつやるのを期待していたのでちょっと
物足りなさが残りました。三三さんはこの日の夜はダブルブッキングで
調布と荻窪の掛け持ちだったのでこうなったのかは分かりませんが
親子会と銘打つならファンの期待もそれなりにあったと思うんだけどなぁ…